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アルジェリア:AQIMのアルジェリア軍兵士テロ

2014年04月21日

アルジェリアの国営アルジェリア通信(APS:Algerie Press Service)が、4月20日、伝えたところによると、首都アルジェの東約100kmにあるティジ・ウズ県で大統領選挙(4月17日実施)の警備を終えて戻る途中の軍の部隊が、4月19日、午後9時15分頃、テロリスト・グループの襲撃を受け、兵士11人が死亡、5人が負傷した。軍はテロリスト3人を殺害したという。

アルジェリア治安当局は、ティジ・ウズ県のあるカビール地方やチュニジア、リビアの国境付近、また南部国境地帯(サヘル地域) において、従前よりテロ掃討作戦を断続的に行っており、アルジェリアでのテロ被害は全般的には減少傾向にあるとされる中で、2013年1月にイナメナステロ事件が発生し、今回は多数のアルジェリア軍兵士のテロ事件が起きた。

テロリストはAQIM(イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ)のメンバーで、近年はアラブの春の影響でチュニジアやリビア等外国からの過激派の流入や武器の密輸入を背景に、一時的にテロ活動を活発化させたりして、アルジェリア治安当局にとり、テロの根絶は容易ではない状態が続いている。

現在のAQIMの頭領は、アフガニスタンから帰国したイスラム戦士のドゥルクダルで、活動拠点を北東部の山中に置いているとされる。ドゥルクダルは、治安当局の攻勢でここ数カ月間に相当数のメンバーを失ったことへの報復と、大統領選挙前に選挙を妨害するとの声明を出したが、当局の取り締まり強化で妨害に失敗したため、今回の兵士殺傷テロに及んだ可能性がある。

アルジェリアではテロや外国人誘拐事件が発生しているので、現地渡航・滞在においては、最新情報の入手(外務省の危険情報を含む)、単独行動や夜間外出は控える、国内移動に際しては現地事情に詳しい人と行動を伴にする(陸上での偽検問もある)など、十分な安全対策を講じることが必要です。尚、アルジェでは、治安当局の警備強化により、近年大型テロの発生はないが、テロの潜在的脅威はあるので、注意を怠らない。 (長谷川 善郎)


注:本ニュースは、海外に渡航・滞在される方が、ご自身の判断で安全を確保するための参考情報です。ニュースを許可なく転載することはご遠慮下さい。

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